なんだか体がだるい…
夏バテなのか、冷たいものを飲むよりも暖かいものを欲して
純喫茶に一人で入った。
店内に漂う、昭和な雰囲気。
声がオネエ風なマスターが注文を取りにくる。
隣では外回りの営業?で汗をかいたサラリーマン。
冷たいコーヒーとアイスクリームを早食いかのようなスピードで胃袋へ入れていた。
そういえば昔、
一緒にお茶をした時に
チョコパフェを注文する男と付き合ったことがある。
顔はどう見ても強面。
<俺チョコパ>
と無愛想に私に言うので
店員に
<ブラックのアイスコーヒーとチョコレートパフェを>
と頼むと、
私の前に
チョコレートパフェ
彼の前に
ブラックのアイスコーヒー
が セッティングされ、店員の
ごゆっくりどうぞ という言葉の後に
手前のものをゆっくりと入れ替える というのが
日常だった。
私は甘いものが苦手だ。
その彼と付き合うまでは、
付き合った相手がケーキを食べることすらいやだった。
甘いもの好きな男性が苦手だった。
でも。
甘いもの好きな男性が嫌いだったわけじゃなく、
本当のところは
<俺ケーキ食べたいけど 君が頼まないなら我慢するよ>的な、
俺一人だと恥ずかしいからお前も頼めよ的な雰囲気がいやだっただけなんだと気付いたのだ
なぜなら 強面の彼は
私の目も 店員の目も気にせず
きっと私とじゃなくても、
俺が食べたいと思ってお金を払うんだから
何を食べようが勝手
このスタンスだから、
チョコを口もとに付けて、
うん うま~~~~い
と微笑む彼を見て幸せな気持ちになったのだ。
外回りで汗をかいたサラリーマン。
ぐったりした顔の奥に、これを飲んで食べたらまた頑張るぞという
きりっとした顔を見たとき、
ずっと前に付き合っていた彼を思い出した。
きっと隣のサラリーマンは
私に対し
こんなに暑いのに ヒットコーヒー飲んでるなんて
どうかしてる女だとうんざりしたに違いない
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